レンタルオフィス「METSオフィス」運営責任者のオバタです。

東京都内のレンタルオフィスではトップクラスの人気を誇る新宿エリア。
同じ「新宿区」でも、人気があって住所に価値のある場所にレンタルオフィスを借りたいと考える起業家の方は多いのではないでしょうか。

今回は、新宿区の中でも需要が高いのはどのエリアなのか?をGoogle検索連動型広告の検索数とクリック単価から考察してみたいと思います。

新宿区内のレンタルオフィス選定にお悩み中の方はぜひ目を通してみてください。

※検索関連のデータは全てGoogleAdWordsのキーワードプランナー調べ(2015.11)

目次

検索連動型広告とは

本題に入る前に、検索連動型広告を知らない方のために簡潔に説明をさせていただきます。
検索連動型広告とは、検索エンジンの下記の部分に出る広告のことを指します。

検索連動型広告の説明画像

純粋な検索結果の真上とサイドバーの部分に「1クリック○円」という形で入札して出すことができる広告で、入札したクリック単価が高ければ高いほど良いポジションに広告を表示できる仕様となっています。(最も良いポジションは図の左側の枠の1番上です)

キーワードによって「推奨入札単価」という検索結果の1ページ目に表示できる目安となるクリック単価があり、それを大きく下回ると検索ユーザーの目に止まりやすい位置に広告を表示できずほぼ誰も見ない無意味な広告となってしまうという仕組みです。

ちなみに「レンタルオフィス 新宿」のキーワードでこの枠に広告を表示するためには、1クリックの入札単価を少なくとも1,013円以上に設定しておく必要があります。(「レンタルオフィス 新宿」のキーワードは推奨入札単価が現在1,013円)

「誰かが1回クリックするたびに1,013円!?」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、例えば賃料10万円・契約期間が半年縛りの個室オフィスは1室埋まれば60万円の賃料収入が見込めます。1室につき広告費を60万円かけても赤字にはならないので、1クリック1,000円の広告でも600回クリックされる間に1人の契約者を見つければいいということになります。

話が長くなりそうなので無理やりまとめると、「検索連動型広告とはキーワードごとに1クリック○円という形で入札して純粋な検索結果の上と横に割り込む形で表示される検索ユーザーにとってはちょっと邪魔な広告」です。

前置きはこの程度にして、本題に入っていきましょう。

キーワード「レンタルオフィス+新宿区の駅名」の検索連動型広告データ(検索数・推奨入札単価)

まず手始めに「レンタルオフィス+駅名」でキーワードの検索数と推奨入札単価を調べ、トップ10を抜粋してみました。

「レンタルオフィス+駅名orエリア名 入札単価調査結果(2015.11)

新宿エリア関連の検索数は新宿でも480と多くはありませんが、「レンタルオフィス」単体キーワードは月間検索数が8,100、推奨入札単価は1,382円。複合キーワードとして考えても十分人気があり需要もあると言えると思います。

ちなみに区内に駅は30近くありますが、そのほとんどが検索数が少なすぎて表示すらされないものばかりでした(エリア名で調査しても同じ)。「レンタルオフィス 新宿」以外のキーワードは極端に弱く、広告主もキーワードを駅名などで細分化してまで広告を出さない傾向があると考えられます。

新宿区の人気レンタルオフィスは新宿駅近辺の1強

データを見ると一目瞭然ですが、借り手にとっての「新宿のレンタルオフィス」は新宿駅徒歩圏内(西新宿、新宿三丁目、新宿御苑などを含む)、他のエリアは二の次であると言えるのではないでしょうか。

そもそも「レンタルオフィス 新宿」以外の駅名やエリア名のキーワードが弱いのは、新宿区のレンタルオフィスを借りたい人の大半が新宿駅周辺で探すことをイメージして検索しているからだと考えられます。

当エリアはレンタルオフィスの数、サービスの種類も質も豊富。JR新宿駅や徒歩圏内の駅の利便性が抜群であること、「新宿区新宿」の住所が使えることなど、新宿区にオフィスを構えたい起業家の方は区内の他エリアを敢えて選ぶ理由がないのかもしれません。

他のエリアについて考察してみる

「レンタルオフィス 新宿」以外のエリアは、検索数が「新宿」に比べてどれも極端に少なく、広告費をかけられているキーワードはあるが広告運用上の都合でそうなっているだけ(人気だから入札されていると言えるほどの検索数ではない)だと考えられます。

上記の表で最も推奨入札単価が高い(1,906円)の市ヶ谷の検索結果を見ると

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上位表示されている広告は、市ヶ谷のレンタルオフィスではなく近隣エリアの九段下や麹町、離れたエリアのレンタルオフィスすらあります。

つまり「レンタルオフィス 市ヶ谷」で検索したユーザーにキーワードにマッチしていないレンタルオフィスの広告が出ているわけで、例えばこのキーワードで入札する複数の業者が市ヶ谷ではなく麹町や九段下のレンタルオフィスに集客するために広告を出している可能性があるわけです。

このキーワードが広告を出稿している業者にとって都合が良いだけということになると、該当エリアに人気があるかどうかは全く関係のない話になります。

検索連動型広告は広告の出し方によってこうなるのが当たり前の仕様ではあるのですが、一定の需要を見抜くためには入札単価以外に「キーワードが広告とマッチしていること」「検索結果に出てくる広告以外のレンタルオフィス業者の数(人気のあるエリアならレンタルオフィス自体が多くあるはず)」を加味する必要があるようです。

キーワードと広告がマッチしている状態とは

例えば「レンタルオフィス 新宿」を見ると

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上位表示されている広告はキーワードとマッチしてるものばかりだとわかります。

一方、

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「レンタルオフィス 高田馬場」は推奨入札単価が1,268円と高めに設定されているわりにはキーワードにマッチした広告が上位に来ていません。高田馬場のレンタルオフィス自体に人気があれば上位の広告が関係が薄いキーワードに占拠されることは基本的にないはずです。

上図の上位にあるリージャスやサーブコープという大手業者は様々なキーワードに高額な入札単価を設定して広告を出稿しているためキーワードにマッチしていなくても上位にバンバン広告が出せるというからくりもあったりするのですが、それを考慮しても高田馬場エリアに人気があるとは言えないのではないでしょうか。

なお、「レンタルオフィス 神楽坂」は

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1位と6位に神楽坂のキーワードとマッチした広告が出ていますが、関係のない広告の割合が多いので業者側の都合で使われているキーワードだと考えておいたほうがよさそうです。

推奨入札単価は910円と他のエリアに比べ少し安めですが、これはこのエリアの賃料相場が少し安めだからだと考えられます。全く関係ないキーワードに占拠されているエリアよりは人気があると言えそうです。

各キーワードにおける検索結果に出てくる広告以外のレンタルオフィス業者の数については3ページくらいまで見てみましたが、

  • 市ヶ谷→ポータルサイト(オフィス検索サービス)が多すぎる
  • 高田馬場→ポータルサイトが多め
  • 神楽坂→ポータルサイトが多め

といった感じで業者自体が競合している様子は見られませんでした。

トップ10以外の駅やエリア名も調査しましたが、現状では新宿区のレンタルオフィスは新宿駅徒歩圏内以外で人気と言えるエリアはなさそうです。

まとめ

検索連動型広告のデータでは、新宿区の人気レンタルオフィスエリアは新宿駅付近(西新宿、新宿三丁目含む)の1強、他のエリアは残念ながら人気の指標となるような要素がほぼありませんでした。

少なくとも現時点では、利便性や住所地の価値などから新宿駅から徒歩圏内のレンタルオフィスが選ばれやすいということでしょう。

新宿区内の他エリアには新宿駅から徒歩圏内のレンタルオフィスより安く借りやすいという大きなメリットがあるので、絶対に新宿駅近辺が良いというわけではないのであれば神楽坂などで探してみるのも面白いと思います。

「東京都新宿区新宿」のレンタルオフィスをお探しの起業家の方は、当社が運営しているMETSオフィスのレンタルオフィスサービスページもあわせてご確認いただければ幸いです。
mets-office.com/plan-service/

※当ページのコンテンツはあくまでもGoogle AdWordsの検索連動型広告のデータから考察したものであり、名前が上がらなかった駅・エリアを貶めるものではありません。