バーチャルオフィス移転のススメ

レンタルオフィス「METSオフィス」運営責任者のオバタです。

今年の7月の記事「オフィスはもういらない?コロナ禍で変化したレンタルオフィスの活用方法と実例」に書いた通り、アフターコロナにおけるオフィスの在り方について見直す企業や個人の方は増え続けています。

今後もビジネスを続ける気はあるがランニングコストは抑えたいというご要望がある場合は、一時的または恒久的にバーチャルオフィスへ移転することを推奨いたします。詳細が気になる方はぜひ当記事に目を通してみてください。

個室タイプのオフィスが不要となった企業や個人の選択肢

弊社が運営しているMETSオフィスでは、固定のオフィスが不要となった方々からバーチャルオフィスへの移転申込が続々と届いております。他社バーチャルオフィスサービスからの移転申込も多く、コストダウンを優先したい企業や個人の方は日々増加傾向にあるのだなと感じています。

毎日通うオフィスが不要となっても、法人であればビジネス用の住所は必要ですし、個人であっても自宅住所を公開したくない場合などはビジネス用住所が必要となってきます。

バーチャルオフィスであれば、東京都心のそこそこ良い住所地かつそれなりにハイグレードなビルや施設で厳選しても数千円~1万円程度で質の良いサービスがあります。個室タイプのレンタルオフィスや貸し事務所などの賃料と比較すると相当なコストダウンが望めます。

取り急ぎの移転先候補としては、バーチャルオフィス以外だと自宅住所が挙げられますが、コストダウンのための移転をご検討中の方は、大前提として「許認可等の理由で固定オフィスが必要ではない事業」「移転が困難な機能はない」等の条件を満たしている必要があります。

バーチャルオフィスや自宅住所に移転できない事業とは

その事業に従事している方なら知っていて当然なので明記する必要はないかもしれませんが、バーチャルオフィスや自宅住所では成り立たない許認可が必要な業種である場合、貸し事務所などを利用しなければ事業を継続できないためご注意ください。

自宅住所への移転も条件的に問題なければ可能

もちろん、自宅をビジネス用の住所として利用することもできます。
ただし、前述したように許認可が必要な事業では不可となる場合があります。

また賃貸物件である場合は、物件オーナーが法人登記や個人のビジネス利用を不可としているケースがあるため事前に確認が必要です。無許可でビジネス利用したことが後で発覚すると法的な問題に発展しかねないのでご注意ください。

いくら真っ当なビジネスを営んでいたとしても自宅が特定されるのはリスクでしかないため、ビジネス用の住所は別に用意することを推奨いたします。

機能的な問題で移転が難しいケース

少し特殊ですが、自宅住所へ移転しようとしたら物件オーナーの意向で電力の増設ができず事業の一部機能を移すことができなかったという事例がありました。

賃貸物件ですとオーナーが電力の増設を嫌がるケースがあります。これは大量のPCや携帯端末等を利用したグレーなビジネス利用などに使われるリスクがあるためで、自宅等への移転後に発覚するとほぼ間違いなくトラブルになるためご注意ください。

移転が難しいなら「機能を残す」「シェア」等の選択肢も

コストダウンするため移転したかったが様々な事情を鑑みたら難しかった……という場合は、より安い個室オフィス等を借りて一部機能(サーバー等の環境のみ)を残すという手もあります。

また、よく取引がある仲間や知り合いと一緒にひとつの個室レンタルオフィスを借りる「シェア」という手段も(レンタルオフィスや貸し事務所の運営会社が許可すれば)可能です。

シェアならば、例えば5万円程度の賃料を3社(または個人事業主3人など)でシェアすれば負担額はかなり軽減されます。検討できる状況にある方は仲間内でまず相談してみると良いでしょう。

いずれにせよ新しいレンタルオフィスを探すか、または契約中の既存オフィスで交渉する必要は出てきますがコストダウンするという目的は達成できます。

「バーチャルオフィスで出来ること」は予め確認しましょう

バーチャルオフィスの基本的なサービスはビジネス用の住所レンタルであり、運営会社によっては使いたいオプションサービスがない場合もあります。

例えば「住所を借りる以外だと会議室をたまに使いたい」といったご要望がある場合、施設にどれだけのクオリティを求めるかは重要な問題です。これまで使ってきたオフィスで当たり前に行ってきたものは質を落とすとビジネスに悪影響が出る可能性があるためご注意ください。

施設の問題とは別になりますが、昨今では様々なウェブサービスがあるため、事業を営む上での機能的な問題は各サービスに分散させることで概ね解決できます。好きな住所地でバーチャルオフィスを借りても電話サービスなどは別サービスで補うことも可能なので、ひとつのバーチャルオフィスサービスに必要なすべての機能がなくても問題ないという場合もあります。

まとめ

ビジネス用のオフィスやスペース、住所などを貸し出す事業を営んでいる側としては「オフィスは不要」という意見を目にすると物悲しい気持ちにもなります。

このような社会情勢の中でもバーチャルオフィスからレンタルオフィスへ移転する方もいらっしゃるため一概に縮小傾向とは言えないのも事実。しばらくは厳しい状況が続く可能性がありますが、お客様のニーズやご要望の声は出来る限り拾って出来ることから対応していきたいと考えています。

METSオフィスでは、コロナ禍におけるレンタルオフィスの事業縮小、バーチャルオフィスへの一時的な移転など、様々な活用方法についてのご相談を随時受け付けております。機会がありましたらぜひご利用ください。