レンタルオフィス「METSオフィス」運営責任者のオバタです。

頭の中にあるビジネスモデルを形にする際、これまでは紙に書き出すのが一般的でしたが、今ではウェブ上でデザイン・機能性が優れたツールを使って作成し整理することができるようになっています。

今回の記事では、ビジネスモデルをカンタン操作でまとめることができる「BIZMAP」というツールをご紹介します。ビジネスモデル作成テンプレートを探している方や紙にまとめるのは面倒という方はぜひ目を通してみてください。

目次

「BIZMAP(ビズマップ)」とは

トップヘッダー|BIZMAP(ビズマップ)

URL: https://bizmap.tokyo/

「BIZMAP(ビズマップ)」は、事業に関するアイディア、重要事項、仮説などをウェブブラウザ上でまとめることができるビジネスモデル作成ツールです。作成したデータはURLで共有できるほかPDFに出力する機能もあり、紙へ書き出す作業の大半をカットすることができます。

「BIZMAP」で使える機能(基本無料)

フレームワーク利用 ○(7種類~のテンプレートあり)
URL共有
コメント機能 ×
チーム共有 ×
PDF出力

「BIZMAP」は基本無料で利用できますが、無料プランだとプロジェクト数や各フレームワークの上限が1となり、また一部機能が制限されます。まずはお試しで基本的な機能を一通り使ってみたいということであれば、無料プランでも問題はありません。

各上限を撤廃してコメント機能やチーム共有機能を使えるようにするためには、月額300円~の有料プランを利用する必要があります。

「BIZMAP」を利用する際はログイン必須

「BIZMAP」を使うためには、トップページの「無料版を登録」から専用のアカウントを新しく作る必要があります。メールアドレスとパスワードを登録後、メールが届くのでクリックして認証を済ませます。

ここからはWindows10のPC、ブラウザ:グーグルクローム、新規アカウント開設→ログイン後の環境で使用デモを行っていきます。

ログイン後の画面

ログイン後の画面|BIZMAP(ビズマップ)

会員登録後のログイン画面がこちら。まず最初に+アイコンをクリック→「プロジェクト名」「概要」を入力して新規プロジェクトを作成します。

新しいプロジェクトを作ったら、その中にフレームワークと呼ばれる目的別のシートを入力して保存していきます。

「BIZMAP」で使えるビジネスモデルのフレームワーク7種

フレームワーク選択|BIZMAP(ビズマップ)

「BIZMAP」では、複数のフレームワークを使い分けることでより質の高いビジネスモデル案を作成できる仕組みになっています。

フレームワークという言葉は聞き慣れず難しく感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、用途によってテンプレートが異なるエクセルやワード等のシートのようなものだとお考えください。

各フレームワークは具体的にどのような用途で使うのか解説していきます。

※「BIZMAP」では不明な点があった場合、「?」マークにマウスオーバーするとその項目に何を書けば良いのかヒントが表示されるので積極的に活用してみてください。

ジョブ理論(Jobs To Be Done)

ジョブ理論|BIZMAP(ビズマップ)

「ジョブ理論」では、人が製品やサービスを購買する背景を明確にして本質的なニーズを定義します。ターゲットの目的や解決したい行動をハッキリさせるために使います。

ジョブの補足説明ですが、履行者というのはそのビジネスを行う上で中核を担う人やチーム等を指します。例えば弊社のオフィスサービス「METS OFFICE」の運営責任者である私は、当サービスのジョブ履行者ということになります。関連するジョブには他の運営スタッフなどが該当するでしょう。

このようなフレームワークに不慣れな方は最初戸惑うかもしれませんが、各項目の?マークをチェックしつつわかるところから埋めていけばOKです。

ビジネスモデルキャンパス(BMC)

ビジネスモデルキャンパス|BIZMAP(ビズマップ)

ビジネスモデル案をまとめるものとして一般的に認知されているのがこちらのフォーマット。顧客に提供できる価値と得られる対価、必要なオペレーションなどビジネスの流れを1枚のシートにまとめるためのフレームワークです。

「BIZMAP」だとフレームワークが多すぎて手をつける順番が決められていても面倒……という方は、まずこのシートだけ埋めてみると良いかもしれません。

共感マップ

共感マップ|BIZMAP(ビズマップ)

共感マップは、ユーザーの感情や行動を理解し可視化するためのフォーマットです。設定したペルソナ(顧客像)の認識を共有する必要がある場合は積極的に使いたいツールとなります。

顧客が求めているもの、ストレス、見ているもの、感じていることなど考えるだけでなくリサーチしてみることでより精度の高い共感マップが完成するはずです。

リーンキャンパス

リーンキャンパス|BIZMAP(ビズマップ)

リーンキャンパスは、主に新規事業に関するアイデアの仮説テストと検証を行うためのフォーマットです。

具体的には顧客が抱えている課題、既存サービスや競合、独自の価値提供や優位性、サービス提供方法、収益の流れなど新しく始めるビジネスに特化した項目を埋めていく形になっています。

事業環境マップ

事業環境マップ|BIZMAP(ビズマップ)

事業環境マップは、ビジネスモデルの外部環境を4つの領域「業界の圧力」「トレンド」「マクロ経済」「市場の圧力」に分けて評価するためのフォーマット。今ではなく、将来的に外的環境でどのような変化があると考えられるか予測を立てるために使うものです。

先のことは予測することしかできませんが、未来のことを考えずに新しいビジネスを行うのは無謀とも言えます。見通しが立ちにくいビジネスモデルであっても作成しておくと良いでしょう。

リバース財務ツリー(逆損益計算書)

リバース財務ツリー|BIZMAP(ビズマップ)

リバース財務ツリー(逆損益計算書)は、ビジネスの目標利益から売上、コストなどの構造を分解して算出する際に使うフォーマットです。

ある程度収益の目処がついている状態でないと機能しない面があるので、とりあえずビジネスモデルだけまとめたいという方は後回しでも問題ありません。

MVPキャンバス

MVPキャンパス|BIZMAP(ビズマップ)

MVPキャンバスは、顧客のニーズを満たすためのMVP(実用最小プロダクト)の構築、テストに関する要件を整理できるフォーマットです。

実用最小プロダクトとは顧客に価値を提供できる最小限の製品・サービスやアプローチなどを指す言葉で、一般的にはビジネスにおける仮説の検証をするため市場にリリースされる製品やサービスのことを指します。

MVPキャンパスを使うことで、実用最小プロダクトと仮説に関して深く掘り下げることができるようになっています。仮説と検証が重要なビジネスモデルなら手をつけておいたほうが良いツールです。

セーブ、PDF出力、シェア機能等

作成データのセーブ、PDF出力、シェア機能などの作業は編集画面の右側にあるアイコンで行うことができます。

無料プランでもコメント編集機能以外は問題なく利用可能です。

有料プランについて

料金プラン|BIZMAP(ビズマップ)

ここまで説明した機能は、キャンペーン1つの中に1つずつまでなら無料で利用することができます。各上限撤廃、コメント機能等を使いたい場合は月々300円~の有料プランを契約する必要があります。

まとめ

ビジネスモデルをまとめる際、小難しく考えて手が止まってしまう方は少なくないと思います。そんな時は、まずは自分が見てわかりやすい形で記入してみると資料作成が捗ります。

「BIZMAP」は項目ごとに?にマウスオーバーすれば何を書けばいいのかすぐにわかるインターフェースになっているので迷いづらいのも大きなメリットです。ブラウザ上で編集・管理できるだけでなく使い勝手がよい親切な設計なので、ぜひ一度試してみてくださいね。