レンタルオフィス「METSオフィス」運営責任者のオバタです。

前々からMETSオフィスサービスに関する情報配信を考えていたもののリソースを割くことができずにおりまして、ようやく目処が立ちそうというタイミングで配信に先立ちウェブ担当者と相談し、ある程度方向性が定まってきました。

今回は、先述したやり取りの中で学んだメールマガジンまたはLINE@、どちらを使うかで悩んだ時に確認しておくと捗る8つのポイントについてまとめた記事をお届けします。

個人~少人数で行う起業家の方で、メールやLINE@による情報配信を検討している、いずれは導入したいとお考えの方は参考までにぜひ目を通してみてください。

目次

はじめに

新しく情報配信を始める際にメルマガとLINE@どちらを使ったら良いのか悩んでしまう方は、そもそも2つの特性を把握できていない可能性があります。

メルマガとLINE@、どちらかを選ぶためにはコストと機能、性質について知ることが重要です。あとは業種や商材、サービス、配信目的やリストにより何を使うのが最適なのかわかってくると思います。

①メルマガについて:配信方法は2種類

メルマガの配信システムには、メール配信システムとサーバーを借りる「ASP型」と自社運用サーバーもしくは借りたサーバーに設置する「サーバー設置型」の2種類があります。

どちらもコストは無料から数十万円以上と幅広く、用途に応じたフレキシブルな使い方ができます。

「ASP型」「サーバー設置型」どちらもサービス提供会社によって使える機能が異なるため、単純に価格だけで比較せずにどのような機能があるのか、当該サービスのセールスポイント(例:到達率99%など)は何か?をよく確認しておく必要があります。

②「ASP型メルマガ」のコスト

メール配信システムとサーバーを借りる「ASP(Application Service Provider)型メルマガ」では、システムやサーバーの管理を外部業者に一任できます。使う側は配信リストやメルマガのシナリオなどの管理を行うだけでOK。運用管理の手間を考えればかなり楽です。

有料サービスのコストを比較すると月々数百円~数万、プランによっては数十万円。基本的には配信数が増えれば増えるほどコストが上がっていく仕組みです。

無料の配信システムは広告や著作権表示が入ったりするためビジネス用に使いづらい面はありますが、用途によっては十分使えると思います。

【無料】ASP型メルマガ配信サービス例

・まぐまぐ
・melma!

【有料】ASP型メルマガ配信サービス例

・さぶみっと!メール配信 900円~/月
・blaynmail 2,000円~/月
・エキスパ 2,970円~/月

③「サーバー設置型メルマガ」のコスト

自社運用サーバーもしくは借りたサーバーに設置する「サーバー設置型」は、システム買い切りであれば数万円~数十万、独自のシステム開発などのケースによってはそれ以上の料金がかかりますが、ASP型のような月々支払うコストはありません。

ただしシステムとサーバーに何かあった際には対処が必要になるため、ある程度知識を持った人が見れる環境があるか、サポート代を都度払うといった対処が出来ないなら導入は難しくなります。

メールの到達率・配信スピードはサーバーのスペック次第となります。あまり質がよろしくないレンタルサーバーの共用サーバーなどで使う場合は、サポートに動作について確認する等の対処をしてからの導入を検討したほうが良いです。

レンタルサーバーにおいて配信数が多い等の理由で共用サーバーではなくメルマガ配信用にIPアドレスを独占できる専用サーバーを借りての配信を行う場合は、サーバー代もそれなりのコストになるので注意が必要です。

【無料】サーバー設置型メルマガ配信サービス例

・acmailerフリーライセンス

【有料】サーバー設置型メルマガ配信サービス例

・acmailer CGIライセンス 16,000円(税別)
・MilkyStep 24,980円(税込)

※無料・有料ともに設置作業はすべて自前で行う必要あり

④「LINE@」の仕様・性質

LINE@は、メルマガでいえば「ASP型」の仕組みに似ています。メッセージ配信システムやサーバーはLINE側のものを使うため、こちらでそれらを用意する必要はありません。

LINE@を使った配信メッセージはメルマガと比較すると開封率と到達してからの開封時間が非常に高く、昨今メルマガよりもこちらがもてはやされているのはそのためです。

LINE@のメッセージは日々の生活に密着したSNSであるLINE登録ユーザーが配信対象で、「友だち」に登録してもらわなければメッセージを送ることができません。

LINE自体ただのチャットアプリではなく個人が持つ端末に基本的には1つしか作れないSNSアカウントであるため、友だち登録してもらうまでの敷居が高くリストを獲得しづらい、簡単にブロックされやすいといったデメリットとも言える特徴もあります。

⑤「LINE@」のコスト

「有効友だち数✕吹き出し数=1,000通まで」のフリープランであれば、初期費用・月額ともに無料で使えるので友だち数が極端に少なければ完全無料で利用できます。

フリープランでは、有効友だち数が100人であれば、10通までは一斉送信できるという計算になります。

有料のプランを検討する場合は、最安値の「有効友だち数5,000人以内は無制限で配信可能」「タイムライン投稿無制限」のベーシックプラン(月々5,400円)がオススメです。

「1:1トーク」「クーポン機能」などの利便性が高い機能が料金内ですべて利用できるため、数千円程度のASP型有料メルマガの利用を検討する際の比較対象となると思います。

⑥到達率、開封率、精読率の重要度は高いか

昨今ではメルマガよりもLINE@のほうが到達率、開封率、精読率が高いともっぱらの評判のようですので、メルマガは終わった、時代はLINE@だとお考えの方は少なくないかもしれません。

実際、LINEの到達率はほぼ100%で、プッシュ通知による開封率はメルマガとは比較にならない高い水準にあります。商材やサービスによっては他のメリットよりも優先すべき項目だと思いますが、最も大事なのはSNSであるLINEで配信を行う必要があるかどうか?ではないでしょうか。

例えば重要度がそこまで高くない連絡や告知等のみを行う配信であれば、到達率や精読率について過度に気にする必要はないでしょう。個人のLINEアカウントに対してセールス感満載のメッセージや大して重要度が高くない連絡などを送りつけても問題ない業種もあれば、鬱陶しい、煩わしいと思われてしまう商材やサービスもあると思います。そのあたりの判断を間違えると逆効果となる可能性があるので、導入前に熟慮しておきたいところです。

ただ、到達率・開封率・精読率すべての要素の重要度が他の項目を差し置いてもずば抜けているのであれば、LINE@を選ばない理由はないと思います。

開封されやすいから、という理由だけで選ぼうとしている方は、そもそもLINE@で何をしたいのか、自社の商材やサービスをマネタイズする過程で有効なツールとなり得るのかを今一度考えてみたほうが良いかもしれません。

⑦ステップメール機能は必要か

ステップメール機能は、メッセージの配信を自動化して手間をカットしたい場合には必須となる機能です。

一般的な有料メルマガ配信サービスには基本的に付いているものですが、LINE@だと最も高いプランであっても利用できず、有料外部サービスとの連携が必要になり月々支払うコストが跳ね上がります。

例:某メルマガ配信サービスとの連携
LINE@プロ APIプラン:32,400円/月
配信上限/月→15万通:2,970円~/月

LINE@のステップメールは、予算的に余裕がない、配信によって利益が上げられる見込みがないという場合、導入が現実的ではなくなります。ステップメールを使いたいだけなら、月々数千円程度で高品質なASP型メール配信サービスを借りたほうがお得だと思います。

ステップメール機能

事前に設定しておいたメールを自動で配信できる機能。
一度シナリオを組めば、1年間毎日自動でメールを送り続けることも可能。
メールによって教育を行った後に販売するものが決まっている場合等に有効。

⑧SNSを使うのか、メールを使うのか

膨大なリストに向けて一斉にメッセージを配信できるという点では同じですが、メルマガとLINE@には決定的な違いがあります。

メルマガは「メール」で、LINE@は「LINEというSNSを使ったツール」です。

メールはメールなりに、LINEはSNSという特性なりに
煩わしいと思うメールやメッセージが必ず存在します。
不快に思われてしまい、大切なお客様を逃してしまっては元も子もありません。

何でもかんでもLINE@を使えばいいというわけではない最大の理由はここにある、私はそう考えています。LINEは個人的なSNSアカウントですから、業種や商材によっては全く逆効果になってしまうものもあるでしょう。判断が難しい部分ではありますが、情報を受け取るお客様のことを第一に考えてみれば答えが見つかるかもしれませんね。

まとめ

今回は、メールマガジンまたはLINE@、どちらを使うかで悩んだ時に確認しておくと捗る8つのポイントについてまとめてみました。

業種や商材、サービス、配信目的やリストにより何を使うのが最適なのかが変わってくるため、どちらが良いというのは一概には言えません。

ただ、流行っているから、開封率や精読率が高いから、といった理由だけでLINE@に飛びつくというのは違うのではないかと思います。他にも検討すべきポイントは複数あるはずですので、メールマガジンとLINE@で悩んだ際にはコスト、用途などを鑑みて総合的な視点で判断していただければ幸いです。

最終的にどちらか選べなくなってしまったら、両方使ってしまうのも有りだと思います。